こんにちは みやぎ歯科クリニック上落合 院長 宮城拓人です。
今回はお悩みの方が多いとされる親知らずについてです。自分は2017年に日本口腔外科学会という日本における口腔外科分野で最も大きな学会の認定医を取得させていただきました。
当時から皆さんから質問が多い『親知らずは抜くべきか否か』 『どのような状態になったら抜いたほうがいいのか』『抜かなくてもいいのか』などなどの疑問に自分なりにお答えできればと思っております。
当院の親知らずに関しての詳細はこちらから!↓
- 1.親知らずでよく起こるトラブル
- 2.親知らずを抜くことのリスクについて
- 3.親知らずを抜くべき状態とは?
- 4.親知らずを残すとダメになった奥歯の代わりになる?
- 5.うちでは難しいと言われたものでも抜歯できるか?
- 6.まとめ
1.親知らずでよく起こるトラブル
親知らずは18歳〜20歳ごろに一番奥から生えてくる最奥の歯のことです。他の歯を違い、横向きや斜めに向かって生えてくるなど綺麗に生えてこないことが多く、また一番奥にあるためセルフケアがしにくく虫歯や歯茎の腫れにつながるため抜歯を進められている方も多いのではないでしょうか? 親知らずでよく起こるトラブルに関しては
・親知らずの歯茎が腫れて痛い
・親知らずが虫歯になりものが詰まる
・親知らずが歯を押して前歯の歯並びがずれてしまった
etc,,, など様々なトラブルがあります。
院長自身も頰に親知らずが当たり食事がしづらく抜歯をした経緯があります。 ご心配な方は一度診察にお越しください。
2.親知らずを抜くことのリスクについて
親知らずを抜歯し、大きく腫れて1週間くらい痛かった、口が開けられなかったなどお辛い経験をされた方も多いかと思います。
これらの合併症は術者の経験などにより、そのリスクを下げることができますが、0%にはできません。 当院では術前に必ず説明をしております。
A:痛みや腫れが出る場合が多いです。 親知らずを抜いた後、数日間痛みや腫れが出ます。痛み止めで対処いたします。
B:上の親知らずに関しては上顎洞と言われる蓄膿症で知られる上顎の骨の空洞と繋がってしまうリスクが最も大きいです。 ここをしっかり診査しないと蓄膿症を誘発する恐れもあります。
C:一番よく言われるものが下の親知らずを抜く際、親知らずの位置によって下顎管と言われる下あごの太い神経が通る部分の神経麻痺です。横向きの親知らずは近いことが多いため当院では必ず3次元CTを撮影し、位置関係やリスクをご説明した上で行います。
また神経に近い場合も2回法といったやり方もありますのでご相談ください。
↓下顎の神経が近い横向きの親知らず(実はこのレントゲン院長自身のものです、、、)
3.親知らずを抜くべき状態とは?
以上のようなリスクはあれど親知らずを抜くべき状態というものが自分には主に3つあります。
・親知らずが短期間で繰り返し腫れている
この場合は長期間放置してしまうと炎症が喉などに広がり、入院レベルにまでなってしまうことがごく稀にありますので早めに抜いたほうがいいでしょう。
・手前の歯が大きな虫歯になっている
親知らずの手前の奥歯が大きく虫歯になり、親知らずがあるとしっかりとした治療が困難な場合は抜歯を進めることが多いです。
・矯正治療にて矯正の先生から抜歯を薦められた
矯正治療をする際に親知らずの抜歯を勧められた場合は、親知らずによる矯正後の歯並びの乱れや矯正治療の計画に支障が出てしまう場合が多いです。この時は矯正の先生とご相談し、抜歯をするケースが多いです。
4.親知らずを残すとダメになった奥歯の代わりになる?
ここまで怖い話が続いていましたが、自分は症状なくセルフケアがしっかりできている親知らずに関してはほとんどの場合抜歯を無理強いすることはありません。
その理由として 部分矯正(LOT) や 親知らずの移植 により奥歯を抜いたときに歯を補う方法に新たな選択肢が加わる可能性があるからです。
通常歯がなくなったら入れ歯、ブリッジ、インプラントをお話しすることが多いですが、お口の中の状態や親知らずの状態がマッチすれば抜歯した後もご自身の歯を使い、噛めるようにする治療ができる可能性があります。
だからと言ってケアができていないと腫れたり虫歯になります。
親知らずに困っている、歯を抜いた後入れ歯やインプラントが嫌で困っている、、、そう言った方は是非一度当院でご相談してみませんか?
『部分矯正に関して詳しく』
5.うちでは難しいと言われたものでも抜歯できるか?
自分は大学や勤務医時代に様々な親知らずの抜歯を経験してきました。
基本的には難しいとされる親知らず(横向きである、根っこが曲がっているなど)も経験はございますのでご安心ください。時間としては早いもので数分、長くとも30~60分を予定します。
ただ親知らず抜歯に際し100%はありません。どんなに熟練した先生も時間がかかってしまうことがあり、そのリカバリーに関しても経験が大事であると自分は考えております。
ご心配な方はCT等で事前にしっかり診断をし、リスクが非常に高いケースの関しては提携している東京医科大学の口腔外科と連携して行うこともあります。
3方向から詳しく見ています。実際みると3次元で神経と親知らずの位置を確認することができ、安全に抜歯ができます。
しっかりとご説明、ご納得いただけるようにインフォームドコンセントを重要視しておりますのでご安心ください!
6.まとめ
インプラントに続き、親知らずに関してブログを書いてみました。
ここでは書ききれないこともございますのでお悩みの方は是非一度当院でご相談いただければ患者様一人ひとりのお口の中の状態に合わせてご相談させていただきます。
まずはご相談のみでもお待ちしておりますのでお気軽にご連絡いただければと思います!
みやぎ歯科クリニック上落合